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えーと、CLAMPさんのWISHとは関係ないです。
そのまんま、願いという意味で、たった今唐突に思い浮かんだので書きました。
もうすぐ最終回だけど捏造捏造
神根島へ・・・。
スザクは息も絶え絶えのルルーシュのその願いをかなえるべく、彼を膝の上に抱いてランスロットを駆った。
世界は・・・かなしいほどに静かだった。
もう戦いなど起こりはしないだろう・・・闘うすべがないのだから。
大切なものを、みんながなくし過ぎた。
スザクも、ルルーシュも。
誰もこんなことを望んでいなかった。
だが、ルルーシュはまだやることがある、と言って、まだ希望は失われていないと、最後の願いがあると言って・・・、スザクはそれを知らされていないのだが、その願いをかなえるべく神根島へ向かっていた。
もう崩壊してしまったアーカーシャへの入り口。
己で歩く力もほとんど残されていないルルーシュはスザクに抱かれていた。
「ルルーシュ、ついたよ」
ルルーシュの目は包帯でおおわれている。
暴走したギアスを抑えるために。
ルルーシュは吐息のような声でそれをほどいてくれとスザクに頼んだ。
スザクはただかぶせてあっただけといっても言っていいその包帯をゆっくりずらす。
ルルーシュがかつてアーカーシャへ続く扉があった場所を見つめると、ジワリと空間が歪み、黄昏の光が漏れ出してくる。
スザクはルルーシュに言われるでなく、その光の方へ歩き出した。
「こ、こ・・・で、いい・・・」
ゼイ、と空気の抜けるような呼吸を漏らし、ルルーシュはゆっくりスザクの腕の中から降りる。
スザクもルルーシュの好きにさせるようにやんわりと腕をほどいた。
ゆっくりとルルーシュは神殿の階段をのぼる。
おびただしい、生きているのも不思議なくらいの血の跡を残しながらゆっくり歩く
「す、ざく・・・ありがとぅ・・・」
「別に・・・僕は」
「い、いんだ・・・おれ、が・・・いいたかった、だけだから」
階段の上でたった一度振り返ったルルーシュはまたゆっくりと歩いてそれ以上歩けないという際まで進む。
「いろ、いろ・・あった、たくさん、の・・・・ひと、に、であった・・・」
それは誰への語りかけなのか、シャルル・ジ・ブリタニアが殺そうとした神への語りかけなのか。
「か、みよ・・・おれ、の・・・命で・・あが、な・・・えるとはおもわ、ない・・・」
近づいていいものか、だがスザクは最後まで傍にいると決めたのだと自分に言って聞かせルルーシュに近づいた。
「だが、か、なう・・なら・・・最後の、願いを・・・きいて、くれ・・・」
ガクリ、とついにルルーシュが膝をつく。
「ルルーシュっ・・・」
ルルーシュがゆっくりと振り返り、大丈夫…とでも言うように小さく笑い、また空を仰いだ、黄昏の空を。
「ど、うか・・・なみ、だを・・・流した、人の・・・数だけ・・・やさしい、せかいを・・・も、う・・・こんなかなし・・・せかいは・・・いやだから」
ミシっと足もとから音がする。
「っルルーシュ!!ここは崩壊する!!」
スザクのその叫びとともに鳴動した世界は音を立てて崩れ始めた。
ルルーシュのいた足場も崩れ、瓦礫とともにルルーシュが黄昏へと飲み込まれる。
「ルルーシュっ!駄目だっ、そんなのっ・・・こんなの、ちがう!!こんなの間違ってる!!」
もう何度となく口にしたセリフ。
その言葉になんの意味もない・・・ただ、スザクは心のどこかで思っていたのかもしれない。
そうやって呼びかければ、ルルーシュが・・・幼いころのように笑って振り返ってくれるんじゃないかと。
しょうがないな、と言ってスザクに合わせてくれるんじゃないかと。
スザクがルルーシュの頭脳に合わせるのは無理だから、そうやって呼びかければしょうがないな、と・・・ルルーシュが帰ってきてくれるんじゃないかと・・・。
子供じみたどうしようもない衝動的な。
叫んだって意味はないのに・・・。
「神様!!いるなら俺はあなたを怨む!!こんな世界にしたあなたを怨む!!俺やルルーシュがあなたに何をした!!返してくれ!!」
スザクのいた足場も崩れる。
遠のく空に手を伸ばしながらスザクは叫んだ
「返してくれ!!!!俺たちの、優しかったはずの世界を!!」
++++++++++
痛みに呻いて、スザクは目を覚ました。
「こ、こは・・・っルルーシュ!!」
聞こえてくるのは波の音。
スザクは飛び起きて、そして周囲の光景にぎょっとした。
死屍累々‥というべきか・・・スザクと同じように無数の人たちがそこに倒れていた。
「な、なんだ・・・これ・・・ここは、神根島・・・?」
ふいに、スザクは倒れている人たちの中に、見覚えのある姿を見つけた。
だが、まさか…とも思う。
そんな訳がないのだ、彼女は・・・。
だがスザクの足は止まらない、倒れている人たちを避けて”彼女”のもとへ急ぐ。
「・・・ゆ、ふぃ・・?」
そっと傍らに跪き顔を覗き込む。
気配に気づいたのかそれともたまたまか、スミレ色をした彼女の目がゆっくりと開かれた。
「スザ、ク・・・?ここ、は・・・?わたくし、一体」
ゆっくりと体を起して不思議そうにあたりを見回す。
間違いなく、それはユーフェミアだった。
『涙を流した人の数だけ・・・優しい世界を』
不意によみがえったのはルルーシュの最後の言葉。
「ユフィ・・・大丈夫・・・?」
「ええ・・・あら・・・?えーと、わたくし、誰かとお話をしていて・・・」
「誰かと?」
「ええ・・・特区会場にいたはずなのに・・・それで・・・黒の騎士団の・・・」
「ゼロ・・・?」
「ぜろ?」
ユーフェミアに、ゼロの・・・ルルーシュの記憶はなかった。
それから後、次々に倒れていた人たちが目を覚ましたが、不思議と誰もゼロのことを覚えていなかった。
黒の騎士団の人間を見つけて尋ねもしたが、リーダーであるゼロのことをまるで知らないような様子だった。
涙を流した人の数だけ・・・、涙を流してもらった人だけが・・・帰ってきたのだろうか。
おかしな話だが・・・。
それとも、ルルーシュの存在を引き換えに・・・?
「ルルーシュ・・・」
迎えの船が沖のほうに見えた。
闘っていた理由さえ思い出せない彼らは、ともかく死んだはずの人間が生きていたことに歓喜し、ブリタニアも合集国も関係なく救助をよこしてきたのだ。
人種にも組織にも関係なく、手を取り合える世界・・・・。
「ルルーシュ、帰っておいで・・・。」
「世界は、こんなに優しいよ」
++++++++++
はい、雰囲気小説。
うん、リアルタイムでみれないはらいせともいう。
ロスカラのライの過去みたいなエンドのつもりです。
まぁ、雰囲気とノリと勢いで書いただけなので細かいことは気にしない
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京都に実家、福岡に在住している学生さんです。
福岡にオタク友達がいなくて偶に鬱々してます。
寂しいと死にはしませんが不貞寝します。
空を自由に飛びたいなぁなんて夢を持っています。
いつかパラグライダーかハンググライダーをする気でいます。
マイペース、ケセラセラを心情に頑張って生きています。
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