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これにてプロローグは終了です、次からようやく本編の時間軸に並びます。
はぁ、これでようやく2話分が終わった・・・
それからしばらくは、何事もなかったかのように日々が過ぎて行った。
皇女ルルーシュの生存を隠すため、ルルーシュはそれまでと同じように男の「ルルーシュ・ランペルージ」に戻り、藤堂と過ごした数日間を、幸せな夢だったのだと割り切って過ごしていた。
ルルーシュがようやく自分の体の違和感に気付いたのは、数週間以上過ぎてからのことだった。
いや、それまでにもかすかな違和感は感じていたのだがあんまりにも些細なことであったために気にも留めていなかったのだ。
だが・・・
「明らかに・・・増えて、いるな」
少しズボンがきつくなったような気がして久しぶりに体重計に乗ってみれば、やはり増えていた。
それもそのはずだろう。
元々食が細く、1人前食べきるのがやっとだったルルーシュが、最近は間食をするようになったのだ。
それも、生徒会でガッツリ食べて、夕食後にはシャーベット。
まぁ一般的に言う普通の量かそれより少し多い程度だ。
だがそんな食生活に変われば、体重が増えるのも当然である。
少しばかり食べるのを控えた方がいいかもしれないとルルーシュは
「・・・ん?」
そんなことを考えていてルルーシュは、首を傾げた。
太るにしてもこの体型はやはりおかしい。
脂肪がつくなら全体的につくものだろう・・・
そしてどうじに、もう一つ不可解な事が過ぎった。
やや顔色を悪くしてルルーシュはトイレへ行くと棚を開いた。
そして悪かった顔色が更に青くなる。
「2・・・いや3ヶ月くらい・・・」
元々規則正しく来ている方ではなかったがそれにしても間が空きすぎていた。
考えられる可能性と、心当たりがありすぎてルルーシュはそのまま壁に背を預けると、床にへたり込んでしまった。
しばらくは呆然としていたがやがて自らの体を抱きこむように腕を回すと小刻みに震え始めた。
「どうし、よう・・・」
ザァっと血の気が引く音が聞こえた気がした。
いや、だがそれは憶測でしかないかもしれない。
単に体調不良かもしれない。
ルルーシュは気持ちを奮い立たせると腰を挙げ、久方ぶりに学園の外へと向かった
***
ルルーシュが学校へこないのは、まぁ時々あることだ。
だが連絡もないし、リヴァルも行き先を知らないと言うのは些か不安で、ミレイは生徒会の書類を終えた後ルルーシュたちの住まうスペースへと足を運んだ。
「あら、ミレイ様。」
「咲世子さん、ルルーシュは?」
問いかける、すると咲世子の表情が暗いものへと変わった。
何かあったのだろうか、とミレイの胸にもザワメキが走る。
「お昼ごろにお出かけになられて、帰ってからはずっとお部屋に」
あぁ、何だ・・・出て行ったわけではないらしい。
ほっと胸を撫で下ろすも、咲世子の言い分では引き篭もっているらしい。
一体何があったのか・・・。
ミレイは恐る恐る階段を登り、ルルーシュの部屋の前へと足を運んだ。
「ルルちゃん・・・入ってもいい?」
答えはない。
勝手に入っていい訳がない・・・今はこうして普通の友人の如く振舞っているが、本来ならばおいそれと声を掛けることも出来ない相手なのだ。
入っていいものか、それとも・・・
迷う事数分、ミレイはそっとルルーシュの部屋の扉を開いた。
「ルルちゃん・・・」
部屋は薄暗く、よくよく目を凝らさなければあたりのものが見えづらい。
ルルーシュは、と目を向ければベッドにふくらみが見えた。
本当に具合が悪いのかもしれない。
ミレイは部屋へ足を踏み入れてルルーシュへ近づいた。
「ルルちゃん、具合が悪いの?風邪でも引いた?」
ベッドに腰掛けるとスプリングがきしむ。
恐る恐るシーツから顔を覗かせたルルーシュの瞳は潤んでいた。
「ルルちゃん・・・?」
「み、れぇ・・・ど、しよう」
体を小さく丸めるようにしているルルーシュにミレイは戸惑う。
ルルーシュは自分の体を抱き締めながら、聞こえるはずもない声を求めていた。
大丈夫だ、とあの低い声で囁いて・・・あの腕で抱き締められたい。
けれど、現実にルルーシュの髪を撫でるのはミレイの指だった。
求めた人が傍に居ない、その事にルルーシュは不安な心に身を任せ、小さく泣き声をあげていた。
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福岡にオタク友達がいなくて偶に鬱々してます。
寂しいと死にはしませんが不貞寝します。
空を自由に飛びたいなぁなんて夢を持っています。
いつかパラグライダーかハンググライダーをする気でいます。
マイペース、ケセラセラを心情に頑張って生きています。