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気分の赴くままに好き勝手書いていきます。 なのでいきなりジャンルが増えたり減ったり、当面はギ.ア.スを中心にお送りしていきます。
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びっくりですね・・・。
パープルアイ知らない方からまでコメントをいただいてしまいましたv
嬉しいです、ちょっと舞い上がってますv

パロネタは結構やってみたいのとかあるんですよv

それでは続きをどうぞ。
ジワリジワリと事態は悪化していきます。




「血の味」



「あれ?姉さん?」

「ん?ああ、ロロちょっとコンビニへ行ってくるよ。食パンがなかったんだ。」

「それくらい僕が」

「いいよ、お前だって疲れてるだろ。足のケガだってちょっと深く切っただけだしすぐそこだ。」

ロロは、この時頷いたことをこの先ずっと後悔することになる。


*****

1時間後スザクを含め、コーネリア、ロロ、そしてコーネリアの部下であるギルフォードの四人はあちこちを走り回っていた。

「いたか?!」

「いえ・・・」

「ごめんなさいっ、やっぱり僕も付いていけばよかったんだ、僕のせいだ。」

「ロロ、君のせいじゃない。」

ルルーシュが自宅へ帰ればかかってくるはずの電話。
だがユーフェミアからもナナリーからも電話はかかってこなかった。

その時、にわかに周囲が騒がしくなり始めた。
パトカーが数台スザク達のいる公園の横を通り過ぎて行く。

「・・・そういえば、誰か警察に電話は」

聞くまでもなく、気が動転していてだれもしていない。
妙な胸騒ぎを感じて4人はパトカーの跡を追いかけた。
幸い、パトカーが停車していたのは公園からさほど離れていない資材置き場のプレハブ倉庫の前だった。
そして人だかりも出来ていてまるでお祭り騒ぎだ。

「どうかしたんですか?」

「殺人だってよ。ブリタニア高校の生徒らしい」

ザァッと血の引く音を聞いた気がした。
コーネリアが「通せ!」と人込みをかき分けて警察の方へ行く。
ロロとギルフォードもそのあとを追って行った。

スザクもそのあとを追おうとして・・・、すぐわきにある小太刀の茂みの中から物音を聞いた気がした。
そんな訳はないだろう・・・けれど
スザクは直観を無視することはできず茂みの方へ足を進めた。

「誰か、いるのか・・・?」

答えはない。
木立の向こうには先ほどの公園の明かりが見えた。

意を決して茂みをかき分けて入ると、先ほどの喧騒とはまるで別世界のように暗い。
木々が空を覆い、スザクはここにきてようやく・・・もしかすると犯人かもしれないと思った。

落ちていた木の枝を拾いかまえる。
ないよりはマシだ。

ドクリドクリと心臓の音がうるさい。


瞬間、広がる静けさを突き破るようにして頭上から何かが落ちてきた。
はっと息をのみスザクは後ろに飛び退る。
だが、その落ちてきたものを見た瞬間に大きな悲鳴をあげそうになった。

口元を、手を喉もとから胸をを真っ赤に染めて、白い肌を惜しげもなくさらす・・・。

それは、ルルーシュだった。


裸なのだとかそんなことは気にならなかった。
いや、気にならなかったと言えばウソだ。
幼いころには一緒に風呂に入った覚えもあるとはいえ、こうして成長した肢体を眼前にさらされるのは初めてのことなのだから。
だが、それよりもこびりつく赤い赤い・・・イノチの色が堪らなくこわかった。

とっさにスザクは上着を脱いでルルーシュの体を隠す。


「ルル?!ルルーシュ?」

そうしてぺちぺちと頬をたたくと、「ンッ」と小さく呻く声が返ってきた。

生きている。
そのことにホッとして、だけれどこびりつく血が不安をさらにあおって、スザクはとりあえずコーネリアの携帯に電話をかけた。

『枢木・・・?お前、今どこから。』

「コーネリアさん、ルルーシュを見つけました・・・でも、様子がおかしいので・・・ギルフォードさんに車を回してきてもらってください。すぐ近くの木立の中です。」

ひとまず、スザクはルルーシュを其処に横たえたまま茂みから抜け出した。
ちょうど人込みから飛び出してくるコーネリアが見える。
ここです、と手を振り再び茂みの中に戻り、スザクはまるで精巧な人形のように目を閉じたままのルルーシュに視線を落した。

「ルルーシュ・・・なにが、なにがあったの?」


答えはない。
木の葉を揺らす風の音が不気味に響いていた。


*****

それは、どんなジュースよりも甘く、甘美な匂いを振りまいていた。
恐怖よりも先に立ったのは本能。
甘くやわらかな赤いアカイ果実をむさぼりたくて。

ハッと唐突な目覚めにルルーシュはそこが自分の部屋だとわからなかった。

ただ、心配げに覗きこむ弟妹たちの顔を見て、ようやく其処が家なのだとわかった。

「姉さんっ・・・ナナリー、姉さんを見てて。コーネリア姉さんたちに教えてくる」

「っ、はい・・・お姉ちゃんっ、無事で、無事でよかった。」

「ナナ、リー・・・?俺は」



突如、最後の記憶が戻り、ルルーシュは青ざめた。



見知らぬ男たちに襲われたのだ。
誰かに頼まれたと言っていた。

押さえつけられ、服を引き裂かれ。

怖くて、怖くて・・・体が熱くなって・・・そうして。




タマラナク アマイ チノニオイ ヲ ミツケタ

ツメ ニ カカル ヤワラカナ ハダ

ヒキサイテ・・・

キバヲツキタテ


ナガレコム アマイ チノアジ


恐怖に怯えた男たちの顔が脳裏に蘇る。
おびえ、逃げ惑う男たちにルルーシュは爪を立て、牙を食いこませ・・・



  コ    ロ  シ   タ
         

「お姉ちゃん・・・?お姉ちゃん?!」

「ナナ、リー・・・俺は、俺は・・・」

「ルルーシュっ」

バタバタと駆け込んでくるロロやコーネリア、ユフィ。
それにスザクもいた。

「もういい、思い出さなくていいっ、怖かっただろう、怖かっただろう?もう大丈夫だ、大丈夫だからな」

コーネリアに抱きしめられる。
ルルーシュは泣きそうだった。
それをおそらくだれもが男に襲われた恐怖から来るものだと思っているのだろう。

だが、違う

本当に怖いのは、自分自身。
血の味が甘いと感じた・・・自分自身。

「ねえ、さん・・・ねえさんっ、ねえさん、俺・・・おれっ」

「大丈夫だ、ここにはもうあんな連中はいないからな」

違うんだと叫びたかった。
だが、人を殺したと、噛み殺したと伝えられなくて・・・ルルーシュは子供のように泣きじゃくり、コーネリアにしがみついていた。



++++++++++

ようやくパープルアイにした意味が出てきましたよ。
2話までだとただの学園ドラマですもんね・・・。
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変身人間の覚醒?
今回のPurple eyes in the Darkは
ルルが変身人間の覚醒とゆうことですが
いったいどのようなストーリー展開になるのか松宮も楽しみにしております。
Purple eyes in the Darkに出てきたキャストコーネリアとギルフォードさんの関係が気になりますアニメでは主従関係でしたがこの物語では二人の立場とか松宮は気になりました。
(松宮 より).
松宮流風 2008/09/15(Mon)16:37:59 編集
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