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ところで、これ、今中編に置いてありますけど…
中編で終わるかなぁ。
ちなみに私的には中編は10話くらいまでで終わる話です
うん、無理☆
「聞こえない足音」
「ランペルージ」
びくっ、とルルーシュはすぐそばから聞こえてきた声に驚き振り返った。
「あ、藤堂先生・・・。こんにちわ」
「ああ、今日は欠席だと聞いていたが」
「いえ、病院に行っていたので。ちょっと朝に不注意で足を切ってしまって。」
「・・・・・・そうか」
藤堂の目がルルーシュの足にそそがれる。
なんだかそうして見られていることが恥ずかしくなってルルーシュは隠れもしないのにスカートを抑えた。
「藤堂先生・・・あんまりそうして見てるとセクハラだって訴えますよ?」
「何を言う、心配していただけだ。それよりも、早く教室に入りなさい。もうすぐ次の授業が始まるぞ」
「先生と一緒なら遅刻でも理由があるの分かってるから大丈夫でしょう?」
「どうだろうな・・・」
にやりと藤堂が笑う。
「私よりも教室に入るのが遅かったら遅刻をつけるぞ、それに休みがちで単位もそろそろまずいんじゃないか?」
「ま、まだ大丈夫です!」
「まぁ、いざとなったら補習という手もあるがな。」
嫌です、と少し歩調を速めたルルーシュは、ふと藤堂を振り返った。
それは違和感を感じたからなのだが、早く行けとせかすように出席簿を振る。
多分気のせいだろう。
ルルーシュはニコッと笑って前を向いた。
「じゃぁ、俺は先に行ってますね」
そう、気のせいだ・・・藤堂の気配が、足音が少しも感じられなかったなど。
だが、ルルーシュ自身は気付いていなかった。
廊下の上を走っているというのに、自分の足音も聞こえていないと。
ルルーシュの背を見送り、藤堂は普段から鋭い目つきをさらに鋭く細めてしなやかなルルーシュの体を見つめていた。
藤堂鏡志朗という教諭は、そこそこに人気のある日本史の教師だった。
ワルぶっている男子生徒はそのまじめすぎる気概が気に入らないらしいが、ルルーシュはその真面目なところや同年代の男子とは違う大人なところに憧れていた。
初めてみたのはスザクにくっ付いて剣道部の見学に行った時だ。
声を張り上げて生徒たちを指導する姿にゾクゾクとした。
それは幼い子供の引く風邪のような恋なのかもしれない。
ルルーシュはそれを知っていたから他の女子生徒ほど騒ぎたてることもなかったが、やはりかっこいいなあとその姿を視界に入れるとうれしくなっていた。
ガラリと引き戸を開けて入ってくるルルーシュの姿にいつも最初に気づくのはリヴァルかスザクだ。
今日はスザクだったようで驚いたような顔のまま駆け寄ってくる。
「ルルーシュどうしたの?今日休みかと思ってたよ」
「ああ、ちょっと病院に行ってきたんだ」
ルルーシュが足を指さすとスザクは顔をしかめた。
「ちょっと、どうしたの?それ」
包丁を落したと答えるとスザクの眉間にしわが寄った。
やっぱり怒られるかなぁと思っている矢先に藤堂が教室に入ってきたため説教は回避された…が、授業終了と共に今日の部活を休む旨を伝えに行くスザクの姿を見てルルーシュはああやっぱり帰り道は怒られるなと溜息をついた。
+++++
「だから、いつも言ってるだろ!君は変なところでおっちょこちょいなんだから」
「おっちょこちょいとか言うな」
「事実だろ。明日は朝迎えに行くからね」
「結構だ。大体お前朝練があるだろ。」
「うん、だからルルーシュも早く起きてね」
「おまっ、自分勝手だ!」
「ならその足で自転車こいだり、毎日歩いたりするわけ?無理だろ馬鹿」
「お前に馬鹿って言われたくない!」
やいのやいのと言い合いながら自転車に二人乗りで帰る姿を見ていた生徒たちはほのぼのとしていた。
なんだかんだと言いながら仲のいい幼馴染なのだ。
「ランペルージ、今帰りか?」
キッとスザクは自転車を止め声のした方を振り返った。
ルルーシュもそれに合わせて振り返る。
「「藤堂先生!」」
「枢木が送っていくんだったな。気をつけて帰れよ」
”また”だ・・・とルルーシュは思った。
無意識にルルーシュはスザクにしがみついた。
「ありがとう、ございます・・・」
「枢木、明日は朝練はどうするんだ」
「あ、はい明日は・・・」
「明日もランペルージの送迎をするなら別に構わんぞ」
「はいっ、じゃあそうします」
藤堂は再び「気をつけてな」と声をかけると道場の方へと向かった。
藤堂の姿がある程度遠くなったところでスザクはルルーシュを振り返った。
「やっぱり、ルルーシュも藤堂先生が怖い?」
「いや・・・藤堂先生じゃなくて。今朝から、おかしいんだ。”気をつけろ”って言われるたびに、いやな予感がする。」
まるで何か起こるような。
誰かから「気をつけろ」と言われるたびに何かが起こる気がしてならないのだ。
「ナーバスになってるんだよ。だって、縫わなくて済んだって言ったって大ケガだろ。仕方ないよ」
「そう、なのか・・・?」
「そうだよ。ユフィやナナリー達には申し訳ないけど、今日は出来合いで済ませてもらったら?」
「それはだめだ!」
「でもそんな調子で台所に立って又何かあったら、そっちの方がみんなに心配をかけるよ?」
う、と言葉に詰まったルルーシュに苦笑しながらスザクは自転車をこぎ始めた。
「僕はね、藤堂先生が怖いよ」
「おまえが?何で」
「うーん・・・何考えてるか、わからないっていうか・・・怖いんだよね、なんとなく」
「そうか?俺はああいう人、好きだな」
「ええっルルーシュ!ルルーシュってあんなおっさんが」
「おっさんというな!教師だぞ!」
「教師だけどさ!年齢離れすぎてるだろ!」
馬鹿だなぁとルルーシュは溜息をついて、けれどそれがこの幼馴染の憎めないところだと思いなおした。
「やっぱり、お前の方が馬鹿じゃないか。あの人は教師だぞ年齢云々の前にかっこいいなぁって言っただけじゃないか」
ルルーシュは分かってない、とスザクは膨れた。
大体学年でもルルーシュに好きあらば告白しようというやつが多いのだ。
教師といえど、ルルーシュに好きだとか言われたら絶対オチるとスザクは思っていた。
「(それに、あの人は怖いんだ・・・。君を見る目が)」
部活中、たまに見学に来るルルーシュを見るとき、藤堂の目は、何か観察するようなそんな目をしている。
いつか、藤堂がルルーシュに何かするのではないか・・・、だがそれを止められるほどスザクは強くない。
あの目の前に立たされると体の芯が凍りついたように動けなくなってしまう。
「(怖いんだよ・・・ルルーシュ)」
++++++++++
あれ?ただの学園パロじゃね?これ
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ウサギ
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女性
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夢を追い求めて旅をしてます
趣味:
妄想、寝ること、映画
自己紹介:
京都に実家、福岡に在住している学生さんです。
福岡にオタク友達がいなくて偶に鬱々してます。
寂しいと死にはしませんが不貞寝します。
空を自由に飛びたいなぁなんて夢を持っています。
いつかパラグライダーかハンググライダーをする気でいます。
マイペース、ケセラセラを心情に頑張って生きています。
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