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なんだかどこでも見覚えがないので、リヴァル→ルルな
ルル追悼話を書いてみました。
ちなみに×じゃなくて+です
何も知らないまま終わらされたミレイとリヴァルだけは、ルルの友達のままでいてほしい
最後まで笑っていた・・・。
遠目にでもわかった。
優しく・・・、とても優しく笑っていた。
「なんでっ・・・」
―サワルナッ オマエタチノ テ ナンカデ サワルナッ-
人の波をかき分けてその中心へと走る。
「どけっ!どいてくれよっ!!」
人をかき分け、押しのけて・・・たどり着いた時にはもう遅かった。
いや・・・一瞬でも信じなかったその時から・・・もしかすると、最後に話したあの時から。
「・・・ルルー、シュ・・・なんで」
「きさまっ!皇帝の仲間か?!!」
「ルルーシュが皇帝?!なんでみんなそんな馬鹿話信じてるんだよぉっ!ルルーシュはっ」
怖い、としか思えなかった。
誰もかれもが憎悪を向けてくる。
こんな恐ろしいものを・・・ずっと全身に受け続けるなど、耐えられそうになかった。
「ルルーシュはっ!うちの生徒会の副会長だ!サボってばっかで、できる癖にやんなくて!弟のことがすっげー大事で!!時々俺のバイクでロロと一緒に学校サボって駆けチェスやったりする、ふつーの学生なんだよ!!」
くるりと向きをかえリヴァルはルルーシュの肩を掴み揺さぶった。
「なぁ!!ルルーシュなんでだよ!!皇帝やってる暇なんかあったらちゃんと学校来いよ!また悪ふざけしてるんだろ!!なんだよ、お祭り騒ぎなんか嫌いだって言ってたじゃないか!!なんでこんな大がかりなお祭り騒ぎやってるんだよ!!」
昔から軽かった体はカクカクとおもちゃのように揺れる。
「冗談なんだろ!なぁ!!そうだって言えよぉ・・・っ!!花火、するんだろ!!みんなで!なあ!!」
「貴様、来い!!」
誰かの腕がリヴァルの体を掴んでルルーシュから引き離す。
ルルーシュの体も同時に皇帝の兵だった者たちが取り囲み運び始めた。
「放せっ!!放してくれよ!!俺、まだ」
「ルルーシュ様の好意を無駄にするつもりか!!」
「何が好意だ!!あいつ、俺に何にもっ・・・何にも!!」
リヴァルを抱えたまま走っていた男は人気のない、
まだ区画整理のされていないゲットーに入るとリヴァルを投げた。
文字通り、言葉通り。
「悪逆皇帝のっ!」
顔を上げたリヴァルを射抜いたのは苛烈なオレンジの瞳だった。
メディアでも何度も見たことのある、皇帝の側近の一人・・・。
「友人などと言われてみよ、あの方がその身一つに受けた憎悪を貴様が受けることになる!だからあの方は、遠ざけたのだ・・・。大切なものを、守りたいものを・・・。」
「・・・守られるくらいなら・・・一緒にいたかったよ・・・。」
今になって涙があふれ出してくる。
楽しかった思い出も、くだらないことで言い合いした思い出も、一緒に学校を抜け出したり。
「一緒にいられなくても・・・教えて、ほしかったよ。どうしよう、俺・・・ルルーシュの事疑った」
授業中に寝てたり、美術の授業で変なポーズをとらせたり、
学園祭でどうするか夜遅くまで一緒に話し合ったり。
「おれ、あいつの・・・悪友だったのにっ・・・友達だったのにぃ」
涙がこぼれるたびに思い出がよみがえる。
誰よりもルルーシュに近い友達だったと自負していた。
そんなルルーシュを、疑ってしまった・・・最後にあんなにやさしく笑って逝ったルルーシュを。
自慢の悪友だったルルーシュを・・・。
「泣いてくれるのだな・・・あの方のために」
「ったりまえ、だろぉ・・・俺、あいつに謝りたいよ・・・なぁ!ルルーシュに会わせてくれ!!」
「・・・・・・あの方は」
「俺・・・まだあいつに言い足りないことが、山ほどあるんだ。いや、たくさんあるんです!皇帝陛下だって言うのは十分承知しています、それでもあいつが俺の友達だった時間は嘘じゃない!!」
ため息をつくと、ジェレミアは胸元から一枚紙を取り出し何かを書きつけた。
「他言無用だ・・・そしてこの紙は内容を覚えたら必ず抹消しろ。」
「・・・これ」
「当分は、事後処理やいろいろとかかるだろう・・・1年後、その場所へ来い」
「ここに、何が」
「・・・・・・そこに、ルルーシュさまの遺体を埋葬する。」
はっとリヴァルは顔をあげて、改めてその男の顔をよく見た。
本当にいいのかというように・・・万感の思いを込めて。
「もう、1人・・・いいですか?」
「・・・」
「うちの、生徒会長・・・会長も・・・いや、会長はルルーシュのこと、最後まで信じてた。だから、あの人にも教えていいですか?」
ジェレミアはしばらくリヴァルの顔を睨みつけるように見ていたが、やがて好きにしろとため息をつく。
リヴァルの涙はいつの間にかに引いていた。
悲しみはまだぬぐえていない・・・。
だが涙はもうなかった、こらえるように無理やりにでも笑ってみせる。
「ありがとうございます。それと、ルルーシュに、伝えてください・・・大馬鹿野郎って」
「無理を言うな、私はあの方の臣下だぞ。そのようなことを言えるわけがあるか」
「それもそーっすね、じゃあ・・・また、直接言います」
冷静になってみれば、ルルーシュの遠ざけた理由に、リヴァルも理解はした。
だが・・・納得はしたくない。
教えてほしかった、その気持ちは変わらない。
ジェレミアと別れ・・・もう誰も、誰もいない学園へ帰ってくる。
いや、卒業したはずのミレイはそこにいた。
「リヴァル・・・」
一度、止まったはずの涙がまたあふれてきた。
「会長・・・ルルーシュは・・・ルルーシュでした」
「・・・うん。ルルちゃん、笑ってたわね」
「ルルーシュは、ずっと・・・」
「リヴァル・・・」
「は、はは・・・あれ、とまんねぇや。」
「・・・泣いたって、いいわよね、私たちくらい」
「そう、ですよねぇっ・・・泣いたって、いいですよねえっ」
ぐいぐいと制服で目元をこすりながらリヴァルは声をあげて泣いた。
ミレイも、背を向けて見えないように泣いた。
この日、たった二人だけが泣いた
悪逆皇帝でもなく
ゼロでもなく
悲劇の皇族でもなく
ただのルルーシュの友人として・・・。
何も知らされなかった二人だけが、ただただ友人の死を悼んでいた。
+++++++++++
黒の騎士団(カレン含む)がルルの死を悼んだら蹴り飛ばしたくなります。
最終回でカレン達騎士団やナナリーがルルーシュがゼロ(スザク)に殺害される所を見て、本気で腹が立ちました。
ルルーシュの全てを否定したくせに、今更泣くのかよっ!…って。今でもルルーシュが死んでしまうシーンを思い出すだけで涙が…。
世界中がルルーシュに悪意を向けても、リヴァルとミレイは純粋にルルーシュの事を心配して、ルルーシュの死を悲しんでくれていると思います。
優しい世界って何だったんでしょうね……。
私は、その優しい世界にルルーシュも居て欲しかったですよ…。
ルルーシュは愛されていたと思います。
最後まで付いて来ていた騎士達や生徒会の二人には。
ルルーシュを大切だとか、守りたいだとか言っていた人に限って、信じきる事が出来ないって、哀しいですね…。
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福岡にオタク友達がいなくて偶に鬱々してます。
寂しいと死にはしませんが不貞寝します。
空を自由に飛びたいなぁなんて夢を持っています。
いつかパラグライダーかハンググライダーをする気でいます。
マイペース、ケセラセラを心情に頑張って生きています。