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気分の赴くままに好き勝手書いていきます。 なのでいきなりジャンルが増えたり減ったり、当面はギ.ア.スを中心にお送りしていきます。
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Venus cry...の続き
あれ、本当にハッピーエンドにできるんだろうか…不安です。












団員たちは投げ捨てられたゼロの仮面を呆然と見つめていた。
シュナイゼルはクロの騎士団が自分の駒にならないとわかったのだろう、早々にこの場を後にしている。

藤堂は銃痕の前から一歩を踏み出すことができなかった。

壁などあるはずもないのに、そこから先に来ることを拒むように存在を主張する銃痕。


かつて頼ってほしいと言ったその口で、彼に死を突きつけた。
彼によりかかりきりになって支えられるばかりで・・・あんな細い腕にすべてを託して。

「ルルーシュ、どこへ行くんだろう」

カレンがポツリとつぶやいた。
その言葉に団員たちは目を向ける。

「学園にも戻れないのに・・・どこに行くんだろう・・・なんであいつのこと、信じてあげられなかったんだろうっ、守ってあげられなかったんだろうっ」

「カレンはゼロのこと信じてたじゃねーか・・・」

「信じてることを信じてもらえなきゃ一緒よ!」

力なく言う玉城にカレンが掴みかかる。

「何が親友よ!スザクも玉城も!扇さんだってっ、何でそんな女の人のこと信じて、ルルーシュを信じてくれなかったの!ただの恋人贔屓じゃない!!」

「俺は、そんなつもりじゃ・・・」

「そんなつもりがなくてもそうでしょう!」

沈黙が痛い・・・。
カレンの泣きじゃくる声だけが響く。

「・・・・・・追いかけ、なければな」

ようやく藤堂が口を開いたとき、時間が随分と流れているように感じられた。


「俺たちは・・・彼の示した境界線を、破らなければいけなかった。どちらにせよ、このままでは騎士団は終わりだ。」

「騎士団が終わりって・・・」

「俺たちはこれまで、ゼロの作戦にばかり頼ってきた。指揮官である彼が前線へ出るのを当たり前のように捕えて、彼が自ら囮になることを当たり前のことと思っていた。だが、当たり前などではない・・・。通常指揮官は前線になど出もしないし、囮役などもってのほかだ・・・。だが、俺たちは、それを当たり前のように思ってしまっていた・・・。本来なら、指揮官である彼は最も守られなければならない存在であったのに。」

藤堂はゆっくり、銃痕を超えた。

其処に壁などあるはずもなかったのに、超えることなど簡単だったのに。

「彼に頼り切っていた俺たちだ、今後騎士団がまともの機能するとは思えない。機能したとしても、死傷者数は彼が指揮していた時よりも多くなるだろうな・・・。それに、ゼロという象徴のいなくなった騎士団を、民衆が支持するとも思えない。冷静に考えてみれば・・・こんなにも単純なことだったのだな。」

カレンの嗚咽がとまった。
代わりに目が赤くなるほどにこすると藤堂の後を追うように銃痕を超える。

それを皮切りに、団員たちが足を動かし始める。
初めてみた素顔が、あんな・・・何もかも諦めたような笑顔だなんて嫌だった。

あんなにきれいな笑顔が、諦めのものでしかないなど、惜しいではないか。


「行きましょう!ゼロを、ううん、ルルーシュを取り戻しに!」


++++++++++


時間はもうない。
騎士団を我が元へ落せなかったシュナイゼルはすぐにでも騎士団をつぶしにかかるに違いない。
ブラックリべリオンの二の舞になるわけにはいかないのだ。

編成に迷っている暇はなかった。

藤堂とカレン、そして親衛隊から少数を連れて捜索に当たる。
戦力を割くか少数精鋭で当たるか、結局”ルルーシュ”という人間を知る藤堂とカレンをはずすこともできずに少数で当たることとなった。
藤堂もカレンも心当たりのある場所を片っ端から当たる。
だが蜃気楼の影はどこにも見当たらない。

この蒼穹に吸い込まれてしまったかのように影も形もなかった。

そうしているうちに夜が来る。
夜になれば機体の色が黒い蜃気楼を見つけるのは難しくなるだろう。
エナジーフィラーも限界に近い。
一度引き返すべきなのか、もうルルーシュを見つけることはできないのか二人に諦めの影がさした。


今、誰かが・・・誰でもいいから彼の傍にいてくれるといい・・・・。

独りでこの夜を泣いて過ごさなければいい。


カレンと藤堂はそんなことを思いながら斑鳩へ戻り始めた。


++++++++++

あっはっはー、あともう一本続きます。
鯨っていう歌のサビがね・・・ルルーシュを重ねるとものすごーく泣きたくなってくるんです。

「生まれおちた罪 生き残る罰 私という存在」

っていうフレーズが特に。
ほかにもたくさん・・・なんだか泣けてくるところがあります。
ちなみに、昨日人形劇ギルドをみてダバーっと泣いてました。
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