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最初の独白は出てきたとカウントしていいんだろうか。
ルルがどんどん壊れてきています。
今さらですがシリアスでダークでおまけにちょっとグロかったりしても良い方だけ読んでくださいね。
ひきつるような悲鳴を耳にしてC.C.は飛び起きた。
隣に寝ているルルーシュを見れば小さく震えながら顔を首をかきむしり唸り声をあげている。
「ルルーシュ、やめろ!落ち着け」
C.C.の声など届いていないのだろう。
尚も自分自身を掻き毟るルルーシュの腕を掴み上から押さえこんだ。
いつからできた癖なのか・・・
噛みちぎられ歪にとがった爪はたやすく白い肌を裂いて傷跡を残す。
切ろうとしてもすでに切れないほど短く、なおも歯を立てるものだから指先にも噛み傷が残っている。
それをルルーシュ自身はただ手が荒れているだけだと認識しているのだから思い込みとは恐ろしい。
しばらくじたばたともがき続けていたが、そう間をおかずして力を失った体がベッドに沈みこんだ。
いかにルルーシュが非力といえど、普通ならばC.C.くらい振りほどけるはずだった。
それができないのは・・・それが出来ないほどに弱っている体のせい。
腕を掴めば、以前よりも明らかに細くなっているのがわかる。
支えを失ったことにルルーシュ自身気づいていないのだろう。
優しい世界を作る・・・、それが唯一の支えのように見えて、実のところそれはルルーシュ自身が己の死を前提としているためなんの支えにもなっていない。
「ルルーシュ、早く気付け・・・でなければ、本当に失ってしまうぞ」
うっすらと汗をかいた額をぬぐい前髪をあげれば、眉間を寄せて苦悶の表情を浮かべているのがわかった。
時計を見れば、まだ夜明けまで時間がある。
C.C.はルルーシュの手をしっかりと握り再びシーツの中へと潜り込んだ。
***
顔を洗っていて、ふと痛みを感じた。
鏡を覗けば、うっすらと赤い引っ掻いたような傷跡がある。
どこで作った傷なのか分からないルルーシュはただ不思議そうに自分の頬をなでた。
最近よくできているのだ。
だが、自分のしていることを思えばいつできたか分からない傷などいくらあってもおかしくはないだろう。
もとより操作がそこまで上手くはないのだから、無傷である方がむしろ不自然だろう。
其処でいつもと同じ自問を繰り返す。
「こう言ったところで、なぜ母上に似なかったんだろうな・・・」
その問いを耳にしたC.C.はひそかにため息をついた。
もしマリアンヌに中身が似ていたらお前はそんなに繊細ではないだろう、と小さく呟きながら。
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福岡にオタク友達がいなくて偶に鬱々してます。
寂しいと死にはしませんが不貞寝します。
空を自由に飛びたいなぁなんて夢を持っています。
いつかパラグライダーかハンググライダーをする気でいます。
マイペース、ケセラセラを心情に頑張って生きています。