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明日、というとaikoの「あした」が出てきます。
あの歌のサビの所が好き。
というわけでBGMの参考にでも
罪を犯して世界中敵に回して・・・
それでも
ホントウは・・・
「無様だな・・・藤堂鏡志朗」
聞き覚えのある声に顔を上げた藤堂は嫌悪感あらわに顔をしかめた。
牢の扉が開き、入ってきたのは今や全世界で知らぬ者はいないであろう悪逆皇帝。
ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア
「死にぞこないを嘲りにきたか」
「フ・・・嘲る?くだらない」
「・・・その価値もないということか」
瞠目した藤堂を見て、ルルーシュは表情を変えた。
幼い頃、あこがれた背中が今はとてつもなく遠い・・・。
藤堂は知らない・・・ルルーシュが思いを寄せていたことを。
「価値・・・?そんなものは、私が決めることではない。」
藤堂は知らない・・・明日この世界からルルーシュがいなくなることを。
「・・・何をしにきた」
「私を撃とうとした男の顔を、よく見ておこうと思ってな」
自分がいなくなれば、藤堂は笑ってくれるだろうか・・・。
そんなことを思いながら藤堂を見つめる。
悔しいのは
悲しいのは
その笑顔を見ることが決してかなわぬこと。
藤堂は、覚えてはいないだろう。
自分にたった一度、話しかけてくれたことなど、手をのばしてくれたことなど。
藤堂は知らない・・・それが、どんなにルルーシュの心の救いになったかなど。
「あの時・・・仕留められなかったことが悔やまれる」
「・・・・・・そうか」
少し前の自分なら、その言葉に傷ついていただろう。
だが、不思議と今は穏やかだ。
もし生きていてもいいと言われたなら、生きていられるなら・・・
「・・・考えても無駄か」
「・・・わざわざ訪ねてきておいて、考え事か・・・いい気なものだな」
「・・・藤堂、一つ質問しよう」
藤堂の返事はない。
だがルルーシュは不思議なくらい穏やかな気持ちで藤堂に近寄ると目の前に腰をかがめた。
「昨日・・・今日・・・明日・・・お前にとって大切なのはどれだ?」
「謎かけか?下らん・・・」
「謎かけでも何でもない・・・大切なものを聞いているだけだ。
昨日を繰り返すか、不変の今日を生きるか、まだ見ぬ明日を求めるか・・・」
「・・・明日、処刑される俺にそれを尋ねてどうする」
「俺を撃とうとしたとき、何を思ってたのかと思ってな。」
「・・・明日が、ほしかった・・・貴様を殺し、取り戻した、日本で生きる明日がな」
「そうか・・・」
ルルーシュは立ち上がり藤堂に背を向けた。
牢を出て振り返ったルルーシュの顔が泣き笑いのように見えて、藤堂は幾度か瞬きを繰り返した。
「・・・俺も、明日が欲しかったよ。」
「? 何を言っている、お前は明日を手に入れただろう。」
「そうだな。俺のほしかった“明日”は明日、完全なものになる。
・・・さようなら、だ・・・藤堂」
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福岡にオタク友達がいなくて偶に鬱々してます。
寂しいと死にはしませんが不貞寝します。
空を自由に飛びたいなぁなんて夢を持っています。
いつかパラグライダーかハンググライダーをする気でいます。
マイペース、ケセラセラを心情に頑張って生きています。