★ もしもの世界の君との遭遇

パラレル世界に飛んだルルーシュの話です。
皇帝ルルーシュの名前はゼロになっております。
パラレル世界のルルーシュと区別をつけるために皇帝ルルはおにゃのこになってます。

うちの長編はつくづくおにゃのこばっか。

ルルゼロっぽいです

 

「ここは・・・どこだ？」

ルルーシュは気づいたときまったく見知らぬ場所にいた。
落ち着け、と自分に言い聞かせてあたりを見回す。

遠くに見える夕焼けと赤い空。
時刻はもう間もなく5時から6時というところか。
視界に映るのはきぃきぃ揺れる・・・ブランコ？と滑り台・・・というのだったか、あれは。
そう言ったもので遊んだことのないルルーシュは断言できないが、おそらくここは公園という場所だろう。

「なんで、こんなところに」

「あら？ルルーシュ？」

どくんっ、と心臓が跳ねた。
まさか、と思いながらも振り返れない。

「そんなところで何やってるの？」

立て続けに呼ぶ声に、ゆっくりと首を動かした。

 

「母さん・・・？」

 

「今日、生徒会早く終わるんじゃなかったの？それに、その恰好、ミレイちゃん今度は何の罰ゲームなのかしら」

くすくすと笑うその人はまさしくルルーシュの母だった。
だが・・・

少々奇抜すぎる格好ではなかろうか・・・。

いや、普通なのだ。
普通故におかしい。
長いウェーブの髪は一本のみつあみにして、普通のブラウスとパンツ姿で自転車に乗っている。
自転車の前かごにはビニール袋が入っていた。

「さ、帰りましょ」

そう言って、あでやかに笑うその人は裏も表もない、ただ綺麗な笑みを浮かべていた。