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気分の赴くままに好き勝手書いていきます。 なのでいきなりジャンルが増えたり減ったり、当面はギ.ア.スを中心にお送りしていきます。
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裏に行くと期待させるかもしれませんが、裏はありません。
書けないので、いや…書けなくもないですが書けないので。

というわけでぶっちんと切れてます。


もう来てはならない、そう言われた。
だが、ルルーシュは何かと理由を見つけ藤堂のいるかつての地下鉄へと足しげく通っていた。
寒いだろうと毛布をもって、明かりがいるだろうとランプをもって、水や食料も持って何度も何度も足を向けた。

藤堂はそのたびに渋い顔をするが、追い返すことはなくきちんと招いてくれた。
そばにいて話すだけでよかった。

幼い恋心のうちは。

だが、ルルーシュももう少女から女性へと変わろうとしている。
もう16歳だ。
日本の法律ならば結婚できるし、ブリタニア皇室では結婚に年齢も気持ちも何も関係ない。

利用できるとなれば10にならないうちでも敵国へと送りこまれる。

これ以上心が育たないよう触れないでほしい、笑いかけないでほしい。
でも触れていてほしい、笑ってほしい。

そんなジレンマがルルーシュを苛んでいた。


会わなければそんなこともないが、会わずにいれば苦しくなる。

 

文字通り、ルルーシュは恋の病に冒されていた。

 

出来ることなら、ずっとこのまま何も変わらなければいい。
けれどそんなことが叶うはずもなく、ほどなく藤堂は日本戦線と合流するため、ゲットーを離れることとなった。

いつまでも変わらずにいることなど、できるはずもない。
ルルーシュが大人になったように、日本が日本でなくなってしまったように。

次に会える保証など、どこにもなかった。
ルルーシュがブリタニア人であり、藤堂が日本人であり、この地がエリアである限り。


***

それを実行に移すのは、勇気のいることだと思われた。
だが、実際はさほどのことでもなかった。

もう二度と会えないのだと、そう思えば恥も何もかも簡単に捨て去れた。

「抱いて、ほしいんです。」

ランプの薄暗い明りに照らされ、藤堂は驚きに目を見開いていた。
それはそうだろう。

「何を」

「冗談じゃ、ありません。」

その程度で引き下がる程度の気持ちならば、6年も抱き続けたりはしない。
20も年下の小娘にこんなことを言われれば、戸惑うのは当然だろう。
そう分かっていても、ルルーシュは引けなかった。

「お願いです・・・」

「・・・興味本位か?俺でなくとも」

「あなただから!・・・あなただからこんなことをしているんです。」

「本気か?」

「冗談で、こんなことできません」

「・・・俺と、君とでは年が」

「年なんて、関係ないんです・・・少なくとも、私にとっては」

ゆっくり、歩み寄って藤堂を見上げる。

「あなたが、好きなんです。10歳の、あの夏からずっと」

そう言えば、藤堂は眼を見開き・・・伏せた。


「いいのか?俺は君より20も年上だ・・・それでも」

「それでも、あなたがいいんです。」


少しの間をおいて、藤堂はようやくうなずいた。
ルルーシュを抱きよせる腕は、いつもより少し冷たいように思えた。


藤堂の眠る場所といえば、ルルーシュの持ってきた毛布を手にそのあたりにそのまま座って眠る。
ベッドなんて上等なものはないため毛布をそのまま敷いてそこにルルーシュを横たえるしかなかった。


「いいんだな、本当に」


幾度目になるか分らない問いに笑ってうなずき返せば、ゆっくりと・・・以前に誰かを抱いたことがあるのだろうやさしい手つきで服を脱がされた。


「きれいな、肌をしているな」


ささやかれる睦言が耳をくすぐる。
はにかむように笑うルルーシュの唇に、藤堂の唇が重なった。


 

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