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気分の赴くままに好き勝手書いていきます。 なのでいきなりジャンルが増えたり減ったり、当面はギ.ア.スを中心にお送りしていきます。
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ルル追悼からルル救済になりました。
リヴァル→ルルの続編です。

ED捏造になりますので、いやな方は引き返して下さい
ルルが幸せになるのが許せないという方もお引き取り下さい。

 

悪逆皇帝・・・ルルーシュの死から一年。
卒業旅行と称してミレイと休暇を重ね、リヴァルはジェレミアに教えてもらった場所へと来ていた。

辺鄙な場所で道程には苦労したがそんなことはたいして気にならなかった。
あらかじめ連絡を入れていたためか、島のセスナの飛行場は迎えがいた。

「って、アーニャ?!」

「あらぁ・・・行方知れずとは聞いてたけど」

「私も・・・ルルさまの、臣下だったから。ひさしぶり」

「ほんと、久しぶりだなぁ・・・」

ニコっとアーニャが笑う。
アーニャの笑顔など初めて見た二人は驚いた。
だが、昔のアーニャから比べればいい傾向だろうと二人も笑みを返す。

「とっても、いいもの・・・二人に見せてあげる」

 

飛行場の外に止められていた荷馬車の前では、こののんびりとした島に不似合いな仮面をつけたままのジェレミアもいた。

「お久しぶりです」

「ああ・・・今日は泣いてないようだな」

「ハハ、もう1年っすよ・・・さみしいけど、泣いてばっかりじゃルルーシュに笑われるから」

そうか、とうなずいてジェレミアは二人の荷物を荷台に乗せると二人も持ち上げて二台へ載せた、半分以上荷物扱いだ。

「ちょ!俺はいいっすけど、この人は丁重に扱ってくださいよ!」

「あはは、いーわよリヴァル。それにしても、元軍人とは言えすごい力ねぇ」

「ああ・・・、実は一度死にかけて、そこをブリタニアの研究所に拾われてサイボーグに改造された」

「ハハッ、そりゃすげえや!」

まぁ、これが本当の話だとだれも信じはしないだろう。
ジェレミアも笑ってみせると御者席へ乗り馬を走らせる。
アーニャもジェレミアと同じで御者席だ。

都会の喧騒とはまるで違う田舎道。
しばらく行くと民家すらなくなり見えるのは空と森とだけだった。

「どこまで行くンすか?」

「この先・・・海の見える岬」

「へぇ・・・海ねぇ。」

「泳ぐ?」

「そうしたいけど、水着もないしね。」

リヴァルはごろりと寝転がると空を見上げた。
この1年、そんなゆとりはなかったから・・・。

本当はカレンも誘ったのだが、ジェレミアが嫌がるだろうと断られたのだ。
それはそうかもしれない。
ルルーシュはゼロだったと聞かされた、そして黒の騎士団はゼロを裏切った。
ルルーシュに忠誠を誓っているジェレミアにとって黒の騎士団にいい感情は持てないだろう。
それでも、同じ生徒会で残っていたのはもう彼女だけだから・・・。

「見えてきた、あれ・・・」

むくりと体を起してアーニャの指さす方を見ると、白い家があった。
青い空に溶けてしまいそうな白い家。


「へぇ・・・結構でっかい家なんだなぁ」

「5人暮らしだからな」

「5人?ジノは学園にいるからなぁ・・・」

「アーサーも」

「いないと思ったら、こんなところにいたのね、アーサー。」

スザクが死んでしまったのだから当然だろう。
スザクと仲のよかった、ルルーシュといた彼らのところにいるのは。


「ん・・・どうっ」


その家に着く前にジェレミアが急に馬をとめた。

「え、なに、どうしたんっすか?!」

「・・・まったく」

だが、ジェレミアは答えずに馬から降りる。
そうしてアーニャも続き、降りたところでミレイとリヴァルを振り返った。


「いいもの、見せてあげる」

そうしてアーニャはミレイが下りるのを手伝い、リヴァルも荷台から飛び降りるとジェレミアの後を追う。

「さっきから、いい香りがしてたと思ったら、これだったのね~」

「オレンジ畑・・・そういや、あの人オレンジって呼ばれてたよな」

「ジェレミア・・・オレンジの目。だから、今は・・・忠誠の証だからって」

アーニャは柵を乗り越えて木々をくぐりぬけてオレンジ畑へ入っていく。
ミレイとリヴァルもそのあとに続くと、ジェレミアの何やら怒っている声が聞こえてきた。

「ですから!今日は私が帰ってからやると何度も言ったでしょう!!」

「見回りなら俺でもできる、それに今日は調子が良かったんだ。咲世子さんもいるし」

「そうだ、大体なんで君が付いていながら」

「申し訳ありません、ですが・・・たまには日差しの下にも出ていただかないと」

アーニャの後を追ってオレンジ畑へ入ったミレイとリヴァルは固まっていた。
少し髪が伸びているだろうか。
細い体がさらに痩せたようにも見える。

「ルルちゃん!」 「ルルーシュ!!」

 

「っ会長・・・リヴァル・・・」

押し倒さんばかりの勢いで二人はルルーシュに抱きついた。

「生きてっ・・・生きてたぁあっ」

「生きてたね!!笑えてるね!!」

泣き笑いで二人は強くルルーシュを抱きしめる。
しばらく目を白黒させていたルルーシュだったが、やがて苦笑すると二人を抱き返した。


「ああ・・・生き延びてしまった。追い返されたんだ・・・明日が欲しいといったなら、その明日を生き抜いて来いと・・・」


「いいんだっ!その方が!!」

「そ、うよ!!生きてて欲しかったわよ、私たちにだって相談してほしかったわよ馬鹿ーーーっ!」

 

「・・・すまない」

 

ぽかんっと二人に同時にたたかれて、ルルーシュは又目を白黒させた。


「謝らない!」

「そうだぜ!お前が、誰だっていいんだ!ルルーシュでさえいてくれれば」

「リヴァル・・・」

「それに、ルルちゃんにも理由があったんでしょ?面倒くさがりのルルちゃんが世界征服なんてするわけないもの」

「面倒くさがりって、ずいぶんな言いようですね」

「ほんとのことでしょ!っもう!」

また強く二人から抱き締められる。

 

 

 

最初、ルルーシュは蘇生されたことに絶望した。
そして、心肺停止時間は長く昏睡状態は長く続き、目が覚めた時には以前以上の虚弱体質となっていた。
だが・・・生かされてしまったのだと・・・この世界が平和なのだと見届けてから来いと言われてしまったのだ。

見届けないわけにはいかない。
この1年、いろいろとあったのだ。

そうして、笑えるようにもなった。

 

「ミレイ・・・リヴァル・・・お前たちは、いま・・・この世界で、幸せか?」


ルルーシュの静かな問いかけに、二人はそっとその体を開放してルルーシュの目を見つめた。
そして満面の笑みを浮かべる。


「今がとっても幸せよ!」

「ルルーシュのいる今が!」

 

そうして、ミレイとリヴァルは初めて見た。
なにも偽らない、隠さない、ルルーシュの輝くような笑顔を。

 

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