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気分の赴くままに好き勝手書いていきます。 なのでいきなりジャンルが増えたり減ったり、当面はギ.ア.スを中心にお送りしていきます。
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ロードの戦争が起こらなかったらバージョンです。
なので何も起こらずそのまま日本は永世中立国になります。
中立国なのでブリタニア人も当然住んでいますが、ベースは日本です。

ロードを読んだことが無いという方は、ぜひ本館のロードを読んでください。(CMかよ・・・)


では、どうぞ


戦争は回避された、枢木ゲンブの失脚により。
元はといえば枢木ゲンブがサクラダイトの輸出量をケチったことが原因のようなものだ。
流石に湯水のように輸出するわけには行かないが従来の2倍の量を従来どおりの値段で輸出するということで交渉は落ち着いた。

そして、日本は永世中立国として今後、半永久的にブリタニアの支配を受けないと言う事になった。
軍事力を所有することは許されたが、他国に攻め入ることは許されない。
そのため、日本軍は自衛隊と改名された。



「なら、私は・・・」

「本国からの使者から手紙を預かっている。兄からの物として渡してくれ、と頼まれた。」

兄、と言われてルルーシュの脳裏にとっさに思い浮かんだのはシュナイゼルだった。
クロヴィスでは施政官としてやや頼りなさ過ぎる。

ぴりぴりと器用にペーパーナイフで切り開いた封筒から出てきたのは意外な名前の記された手紙だった。

「オデュッセウス義母兄さま・・・?!」

「知っている兄なのか?」

「知っていますが・・・まさか、オデュッセウス義母兄さまが来られたなんて・・・」


ルルーシュはあわてて手紙に視線を落とした


『ルルーシュへ
運よく私がこの日本へ来ることが出来たよ。
誰が行くかで相当揉めたのだけれどね。
この手紙を渡した彼に少し待ってもらって手紙を書いている。
お前のことを本当に心配してくれている人のようで安心した。
聞けば彼は私よりも年上だというから心配していたけれど、本当に安心したよ。
もちろん、お前がこの婚姻を望んでいないのなら本国へ戻ってきても構わない。
シュナイゼルもコーネリアもクロヴィスもお前のことを本当に心配しているから。
お前の後ろ盾に誰がなるかということで争いがおきそうなくらいにね。
マリアンヌ様やナナリーの悲報のとき、力になってやれなくてすまなかった。
不甲斐ない私たちを許してくれ。
それじゃあ、ルルーシュこれからは友好国となる。
お前にもその内ブリタニアからの大使として勤めを果たすよう勅命が下るだろう。
彼を見ていればお前がこの国を愛しているのだろう事は分かったから心配はしないよ。
それじゃあ、幸せに。

オデュッセウス』

凡庸だが、人の良い兄らしい手紙だった。
施政官には向いていないが人の心を読むことに長けている兄だ、本当に藤堂のことを信用してくれたのだろう。

「なにか、良い知らせが書いてあったのか?」

「はい・・・。」

「そうか、良い兄上のようだな。」

「ええ、あまりお話したことはありませんでしたが、一番良い人だったように覚えています。シュナイゼル義母兄上が来たのではなくて本当によかった。」

「ああ、彼の話ならばこちらにも聞こえてきている。それに比べて確かに人のよさそうな男だったな」

ニコニコと穏やかに笑って、出された日本茶と和菓子を心底感心したように観察してからおいしいと褒めちぎって食べる。
たしかに人の心を和ませる、会談の相手にはふさわしい人物だった。

王の器かと聞かれれば首をかしげるところだが。

「それで、キミはどうなるんだ?」

「え?」

「あいにく、彼はルルーシュの決断に任せると言っていたからな。その・・・国へ戻るのか?」

どきり、とルルーシュは心臓を打ち鳴らし藤堂を見た。
自分はここにいたい。

だが、藤堂はどうなのだろう・・・。

迷惑に思っていないなどとは思えない。
たしかに、自分には大使となるべく勅命が下されるだろうが・・・、中立の条件にルルーシュの婚姻のことは何も書かれてはいなかったようだ。

「・・・国へ、戻るべきなのでしょうか・・・」

帰りたくは無い・・・だが、藤堂が迷惑だというならこの国を離れるべきだろう。
いや、彼は迷惑だと思っていても口にはしないだろうけれど・・・。

「帰れば・・・君はどうなるんだ?」

「分かりません・・・オデュッセウス義母兄さまは後ろ盾になってくださると、そう書いてはいらっしゃいますけれど・・・。」

「・・・キミは、帰りたいのか?」




「・・・・・・せん」

ぼろ、とルルーシュの瞳から涙が溢れた。
だが藤堂は手を伸ばさない。
ルルーシュの答えがつむがれるのをじっと待っていた。

「かえり、たく・・・ありません・・・」

「そうか・・・」

ほっとしたのは藤堂のほうだった。
ここでルルーシュが本国へ帰ってしまえば、もう二度と会うことは叶わなかっただろう。
会えないことに胸を痛めるほどに、ルルーシュは藤堂の中に住み着いていた。

「なら、今までどおり・・・ここに居てくれ。ここが君の家だ。」

浅黒い、ゴツゴツとした手がルルーシュの目元を優しく拭う。
ルルーシュの白く小さな手が藤堂の手に重なった。
優しくなでる手に擦り寄るようにほほを押し付ける。


「これからも、よろしく頼む。ルルーシュ」

「はい、よろしくお願いします。」

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