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気分の赴くままに好き勝手書いていきます。 なのでいきなりジャンルが増えたり減ったり、当面はギ.ア.スを中心にお送りしていきます。
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ストックがあるってすごくいいことだな、と思います。
書いてる時は行き当たりばったりだけど、更新がとっても楽~

あ、あと偽物だらけですが、突っ込み等は受け付けません。
だってパラレル世界だもん














「わっ!ルルがふたりいる~~!!」

「うるさい馬鹿」

「(バカって・・・バカだけど・・・)」

帰るなりルルーシュ×2に抱きつき、ルルーシュに冷たくあしらわれたクロヴィスは、あからさまにショックを受けた顔をしてしょぼしょぼと2階へあがって行った。
ちなみにリビングや風呂、マリアンヌたち両親の部屋が1階そのほか子供部屋は2階なのだという。

「設計のデザインを考えたのがあのバカだと思うと、バカに包まれてるようで嫌になる」

ルルーシュはそんなことをブツブツ言いながらリビングへゼロを連れて入った。
ゼロはというと、殺してしまったクロヴィスが生きているところを見れるとは思わず、自然とその背中を視線で追っていた。

「母さん、何か手伝います」

「あら、いいのよ?それより、そうしているとほんとにルルーシュが二人いるみたいね」

「いや、それが母さんこいつは・・・」

ん?と首をかしげるマリアンヌにルルーシュはやや顔を赤くしながら先ほどのことを離した。
ゼロも同じように顔を赤くしてそむけたままだ。
そして、聞き終わった後やはりマリアンヌは「あらあら、まあまあ」とおもしろそうにつぶやくのだった。

「そう、女の子だったのね。でもほんとにルルーシュにそっくりねぇ。やだ、私もしかして双子を産んだこと忘れてるのかしら。」

「母さん。そんなこと言わないでください。ありえそうで怖いですから」

「ありえそうって・・・」

「基本的に無頓着な人でな。おもちゃ売り場にユフィとクロヴィスを、レストランに俺を、グアムで父さんを忘れてきたことがある。」

「いやぁね、もう。ついてきてると思ってたのよ」

かといって夫を忘れるか?とゼロは信じられない思いで見た。
そして、今聞いた名前も信じられない・・・。

ユフィ・・・彼女もこの手で。

「・・・どうした、顔色が悪いぞ」

「いや、なんでもない。」

タイミングよく、「ただいまー」といくつかの声が玄関から聞こえ、ルルーシュはそちらへと気を反らした。
ゼロも、その声にまたどきりとする。

キィとリビングの扉が開き足音が響く。

「おや、ルルーシュも帰ってたのかい?」

「おかえりなさい、シュナイゼル兄さん。珍しいですね、夕食時に帰ってくるのは」

「あぁ、ようやくロイドがやる気を出してくれたおかげでね。あぁ、今日はビーフシチューか。おいしそうだ。」

「他は誰が?」

「コニーとユフィとそこで一緒になってね。二人とも今頃は部屋じゃないか?」

シュナイゼルは上着を脱ぐと、定位置なのだろう席にかけ、ゼロの方を見た。

「ところで、母さん僕たちは6人兄弟だと思っていたんですが・・・?」

「あ、今日から7人になったのよ」

「あぁ、そうなんですか。」

って、そんなに簡単に済ませていいのか!
そんなゼロの心の声が届いたのか届いていないのか、くるりとシュナイゼルの目が向けられる。
温かな温もりを宿した青味がかった紫の瞳。
シュナイゼルのそんなまなざしは、これまで見たこともなかった。

「帰ってきて驚いたよ。ルルーシュが増えているから」

「あ、いえ・・・ええっと」

「事情はよく分からないけど、うちのことは気にしなくていい。母さんもああ言っていることだからね。」

シュナイゼルのその優しさが本物だとわかるからこそ違和感を感じる。

「兄さん、今日時間があるならこの前の続き」

「ああ、そうだったね。今度はちゃんと残ってるかい?」

「俺の部屋に置いておいたから、あとで持ってくる。マグネットをつけて正解だった。」

「この前はナナリーが倒したんだったかな?」

「ええ、その前はクロヴィス兄さんが。本当に、おかげでいつも途中までしかできない。」

普通の家の、普通の家族・・・。
ささやか過ぎる幸せ。

ゼロも、そろそろ気づいていた。

この世界は、「もしも」という可能性を持つ別の世界。
パラレルワールドなのだと。
そして、優しい世界に生きる彼らは・・・こんなにも優しい。

「どうした・・・?」

「え?」

気づくとそっくりな顔が目の前にあった。
まるで本当に双子のようで、でも彼は自分自身でもある。

「泣きそうだぞ・・・?」

「あ、いや・・・これは。なんでもないんだ。」

「おやおや、ルルーシュもレディを泣かせる年頃になったか」

「っ兄さんからかわないでください!!」

その光景がおかしくて思わず噴き出す。
理由は分からない、ただこの時間にいていいというのなら、もう少し楽しんでも損はないだろう。
ゼロはそんなことを思いながら暖かそうに湯気を立てるシチューの皿を運び始めた。
 

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