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気分の赴くままに好き勝手書いていきます。 なのでいきなりジャンルが増えたり減ったり、当面はギ.ア.スを中心にお送りしていきます。
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夜中に更新したものだからうっかり18日に更新したんだと思い込んでました。
まぁいいや、コクハクは18日の更新分ってことで。
ちなみにコクハクは黒白って書いてコクハクと読ませます。
独白だから告白でもいいんだけどね。










「あれ・・・?ルルーシュどうしたんだ、それ」

「え?ああ・・・この前ちょっと、猫にな」

目の下あたりにある絆創膏に触れてルルーシュはあいまいに笑った。

「珍しいな~、ルルーシュが猫に引っ掛かれるとか」

リヴァルはけらけらと笑って、「スザクの匂いが移ったんじゃねーの?」とアーサーを見る。
アーサーは心外だとばかりにフイ、と顔をそむけてどこかへ行ってしまった。

実際のところ、ルルーシュもどこでその傷を作ってきたのかはよく分からなかった、ただ引っ掻かれたような跡があるから、たぶんどこかで猫にでも引っ掻かれたのだろうと思っただけなのだ。
疑いの目を向けられたアーサーとしては、あまり気分はよろしくないだろう。

苦笑しながらルルーシュは絆創膏の上から頬を掻いた。

ただ一人、ロロだけがその仕草をじっと睨みつけるように見ていた。



***


「いい加減にしろよ・・・」

「何がだ」

振り向きもせずに答えるルルーシュに、C.C.は舌打ちを打った。
気づいていないからたちが悪い。
こればかりはC.C.が教えた所でどうにもならないだろう。

「まったく、いい加減にするのはお前の方だ。見ろ、このピザ代!」

「フン、ピザ代も契約のうちだ」

「そんなこと、一言も聞いていないぞ。」

「今言った。」

まったく、とルルーシュは疲れたように息をついてそのレシートを経費ではなく私物の方の家計簿に付け加えた。

そうしている間にも、わずかな隙に繰り返す癖を見て、C.C.は眉をひそめた。


「・・・何をそんなに焦っているんだ」

「別に、焦ってなどいない。」

「蓬莱島に来てから、明らかにお前は焦っているぞ。」

「焦ってなどいない!」


何を言っても無駄か、とC.C.はため息をついてルルーシュに背を向けると部屋を出て行った。


***


「ちょっと、いい加減にしなさいよ!!」

「どうした、急に」

「どうしたじゃないわよ!この手は何!!」

カレンに腕をつかまれ、ルルーシュは煩わしそうに眉をひそめた。
その仕草にカレンは一層目頭を吊り上げる。

「どうした、なんて口をきくのはこのぼろぼろの手を何とかしてからにしなさいよね!!」

半ば叫ぶように怒鳴られて、ルルーシュは改めて自分の手を見た。
確かにぼろぼろである、が・・・。

「水仕事や書類を書いていたらこうなるんだ」

そうじゃないでしょう、という言葉をぐっと飲みこんでカレンはルルーシュの腕を離した。
あざが残りそうなほどに強く握ったというのに、ルルーシュは何ともないのか顔色一つ変えない。

「あんた、どうしちゃったのよ」

「それはこちらのセリフだ。C.C.といい、君といい、多少手が荒れた程度で何をそんなに言うんだ。というより、他人手を気にするのは自分の手のケアをしてからにしたらどうだ?」

クスリとからかうように笑われて、カレンは「余計なお世話!!」と吐き捨てるとルルーシュに背を向け、司令室を出ようとした。

が、途中で足を止めて今度は悲痛な眼差しを向けてくる。

「仕事が忙しいのはわかるわ・・・でも、クリームくらい塗っておきなさいよ」

「ああ、気をつける」

ルルーシュは肩をすくめてまた書類に取り掛かった。



その様子にカレンは重いため息をつくと今度こそ部屋を後にした、そこでC.C.と鉢合わせる。

「今は何を言っても無駄だ、諦めた方がいいぞ」

「・・・そうみたいね」

「あいつが気付こうと思わなければ、何を言っても無意味だ。」

カレンはさっき見たルルーシュの手を思い返しもう一つため息をつく。


所々かさぶたができて、爪の形もバラバラ。
引っ掻いたような傷跡は数え切れないだろう。


ゼロとして仮面をかぶっている間は手袋も外さない。その為、あの手があんなにボロボロだと知っているのはC.C.とカレンしかいないのだ。
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