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花言葉は儚い恋、繊細、艶やかな美人。
月光の続編な19話派生です。
派生といっても新鮮なネタではないのでちょっと長くなりました。(また前後編?)
月光を前提にした本編捏造みたいなものですから。
本編ネタは新鮮な方がいいに決まっていますが、賞味期限が切れていても消費期限が切れてなきゃそれでいいんです(独りよがりな言い訳)
ではでは、どぞ!
「(頼むからさっさと帰ってくれ・・・っ)」
千葉は祈るような気持ちだった。
藤堂とは玉城、ディートハルトと、二人も挟んで席が離れているというのにここにまで伝わってくる怒気。
シュナイゼルの一言ひと言、そして途中から現れた扇の一言ひと言が、千葉には死出の旅路としか思えなかった。
せめて扇だけでもどっかに行ってくれ、誰でもいいからこの読みにくい空気を読み取って二人の言葉を止めさせてくれ、と千葉は体を硬直させながらそう願った。
なら、千葉がすればいいだろうという話なのだが、かつてないほどに怒り狂っている藤堂のオーラにあてられて、目も合わせてないのに蛇に睨まれた蛙の心境だ。
もっともポーカーフェイスで読みづらい藤堂の空気など読むことができれば、誰もが千葉と同じように体を凍りつかせてしまっただろう・・・。
ちなみに周囲の人間は千葉がゼロへの怒りに体を震わせていたのだと思っていたらしい。
そして、始終無言の藤堂に関しては、言い表すことのできない怒りを感じているのだと思われていたらしい。
確かにそれは間違っていない・・・間違っていないがその矛先が大いに間違っている。
不意に藤堂が席を立った。
「ッ・・・・・・藤堂さ」
千葉の言葉は喉もとで凍りついた・・・。
そのまなざしを千葉は幾度も戦場で目撃していた・・・、だが向けられたのは初めてだ。
会議室にどよめきが走る。
これまでにない藤堂の剣呑な顔つきに、今すぐにでもゼロを殺しにいくのではと、向けられたのはそんな視線。
「・・・藤堂将軍、早まるのはやめ」
扇の言葉も最後まで紡がれなかった。
いや、紡げなかったのだ・・・。
なぜなら、気づいた時には扇の前に刀が突き立てられていた。
ビィイイィンッと振動する鉄の音に、鼻先にあるその刃の距離に扇は顔を青ざめさせた。
コンピューターの内蔵されている会議用の机はバチバチと火花を散らして煙を上げている。
深々と机に突き刺した日本刀をゆっくりと抜いて、今度はその射抜くような眼光をシュナイゼルへと向けた。
「・・・・・・・・・・・・今ならば、ここだけの話にしておいてやろう。」
言葉一つ一つがまるで刃を向けられているかのような威圧感がある。
「今ならば、黙ってここを立ち去れば・・・見逃してやる。捕虜であるはずの、コーネリア皇女も、無条件で引き渡そう。だが、それ以上戯言をほざいてみろ・・・死ぬ方がましだと思わせてやる。」
ストン、と玉城が椅子に座った。
いや、座ったのではなく藤堂から発せられる怒りと殺意にあてられて立てなくなっただけのこと。
「・・・・・・なるほど、ゼロの最後の懐刀というところか。だが、君のその怒りはどこから来るものなのかな?ギアスにかかっていないという保証はない。いや、掛けられていたとしても気づくまい。」
「あの子を見捨てた貴様が、最愛の弟などとほざいた瞬間から・・・・・・いや、貴様らがあの子の母親を見殺しにし、あの子らを見捨て、あの子を見殺しにした時から・・・この怒りは俺のものだ。見捨てておきながらよくも最愛などと口に出来るものだ。」
その言葉の内容に疑問を抱けるほど、余裕のある者はいなかった。
藤堂の視線が今度は扇へ向けられる。
「扇よ・・・貴様も随分と簡単に籠絡されたな。信じていた・・・?笑わせるな、お前たちはゼロという記号にすがって利用していただけだ。本当に貴様がゼロを・・・いや、ルルーシュ君を信じていたというならその後ろにいる女は何だ?俺の記憶では、行政特区会場にいた軍人だったように思うが」
「っ、さっき言ったとおり、彼女はギアスに関する情報を提供してくれた協力者だ。」
「どうだろうかな。それも、ブリタニア特使側の罠とも考えられなくはない。特に扇・・・お前はずいぶんその女に肩入れしているようだからな。」
「・・・あなたこそ、ずいぶんゼロに肩入れしているではないですか。それこそ、ギアスにかけられた証だとは思えませんか?」
「思わないな、いや・・・状況的に無理だというべきか。俺が彼を信頼しているのは、彼自身という人間を知っているからだ、そして・・・俺は自分から彼にギアスを掛けるように頼んだ。」
再び場がざわめいた。
だが藤堂はそれを無視して話を進める。
「ギアスをかけられるのは一人に対して一度まで。ならば一度、どんな下らない命令でも下してしまえば2度は掛けられない。大体扇、その物言いはおかしくないか?ゼロに肩入れ?当然だ、ここは黒の騎士団。ルルーシュ君の作った組織だ。」
「やれやれ・・・藤堂鏡志郎という人物はとんだJOKERだったらしい・・・。」
愚問だとでも言わんばかりに藤堂はシュナイゼルを見据えた。
「次いで言うならば・・・彼は、スザク君がフレイヤを撃たないと信じていた、だからフレイヤのことを言わなかった。それに、それをおれたちに告げていたところでどう出来た。撤退しろと?勝ちを奪りに行く戦だ、死はもとより覚悟の上。それに・・・ナナリー君があそこにいたからな。」
藤堂は抜き身のままだった刀を鞘に戻すと背を向けた。
もうこれ以上言うことはないといわんばかりに。
「千葉、特使の方を送り返しておけ。そして、扇・・・ここに残るか否か腹を決めておけ。尤も残ったところで敵方の軍人と繋がっていたんだ、降格は免れないだろう。玉城、貴様もだ。ルルーシュ君の耳に入れないでおく、だがここに残ったところでもはや貴様らに安寧はないと思え。」
再び、藤堂の殺気にあてられてその場が凍りつく。
藤堂はその場を冷たく一瞥すると会議室を後にした・・・。
++++++++++
ルルーシュ出てこない・・・。
いや、まぁとりあえず藤堂さん味方にする気満々だったからいいんですけどね。
本当は銃を向けるシーンで藤堂さんが照準を変えて扇さんの腹か肩をぶち抜くストーリーも考えていましたが、そんでもってロロじゃなくて藤堂さんと逃避行なのも考えてましたが。
でもその場合死ぬのがロロの代わりにルルになっちゃうのでやめました。
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夢を追い求めて旅をしてます
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京都に実家、福岡に在住している学生さんです。
福岡にオタク友達がいなくて偶に鬱々してます。
寂しいと死にはしませんが不貞寝します。
空を自由に飛びたいなぁなんて夢を持っています。
いつかパラグライダーかハンググライダーをする気でいます。
マイペース、ケセラセラを心情に頑張って生きています。
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