忍者ブログ
気分の赴くままに好き勝手書いていきます。 なのでいきなりジャンルが増えたり減ったり、当面はギ.ア.スを中心にお送りしていきます。
<< 04  2025/05  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31    06 >>
[148]  [147]  [146]  [145]  [144]  [143]  [142]  [141]  [140]  [139]  [138
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。



今さらですが、ようやく娘の名前登場です。
マリアンヌ様からとってマリア。
漢字表記で毬亜です。
でも漢字表記はありません。

父親が日本人なので、漢字も充てたというだけです。










団員が増え雑務に幹部やゼロが手を割く必要もなくなってきて、これ幸いにとルルーシュは自室に引きこもりこれまで必要最低限しか構うことのできなかったわが子マリアをひたすら構い倒していた。

ゼロに目に入れても痛くないほどかわいがっている愛娘がいることは幹部にとって周知の事実であるため特にいまさら何かをいう者もいない。

ここ最近は朝の会議と夕方の報告のための会議に出る以外に出てくることもほとんどなく、マリアをあやし遊ばせながら今後の作戦を立てたり、届けられる書類の添削や決裁をして一日を過ごしていた。


そして本日もそうなのだろうと思っていた矢先のことだった。


『ゼロ、ちょっといいか?』


コンッとノックの後に聞こえてきた扇の声に首をかしげルルーシュは仮面だけをかぶるとマリアを腕に抱いたままドアのロックを外した。
プシュンッとドアが開き、部屋に入ってきた扇はほかの部屋ともまったく違う、アットホームなその空間に目を丸くしつつゼロに顔を向けた。
毛足の長い絨毯にデスクの下部分にはぶつかっても痛くないようにか布が張り付けられている。
それらから何とか目をそらした扇はゼロを見て、ますます言葉を失った。
まぁ、マントはつけていないものの仮面の男が赤ん坊を抱いているというシュールな絵面だ。
それをすんなり受け入れろという方が無理な相談というものだろう。

「どうした、扇。何か用があったんじゃないのか」

ゼロの呼びかけに、扇は我に返るとできるだけ赤ん坊は直視しないようにゼロの仮面だけを見た。
でないと再びシュールな絵面に言葉をなくしてしまいそうである。

「あ、ああ。ゼロに客だ。」

「客・・・?入団希望者ならいつもどおり」

「いや、客なんだ。キョウトからの紹介状もある。どこに通す?」

「キョウトの?・・・・・・なら、ラウンジに。私もすぐに下りよう」

「ああ、すまないな。えっと、その子は」

「・・・・・・マリアだ。ハーフでな、あまり表へ出したくない・・・」

黒髪だけなら日本人とも思えるだろう。
だが、扇を見上げる飴玉のようにうるんだ紫の瞳や白い肌はどう見てもブリタニアのものだった。

「だろう、な・・・カレンも、そうだった。」

「だからこそ、優しい世界は必要なのだ・・・。」

ルルーシュはそっとマリアをベビーベッドにおろすと、半ば気恥ずかしげに扇を部屋から追い出すようにして自らも部屋を出た。


******


「これは、四聖剣の・・・お待たせして申し訳ない。」

「ほぅ、我らをご存じか」

ラウンジに通されてきた客人の面々を見てルルーシュは小さくほほえみを浮かべた。
片瀬を殺してしまった今となってはもう合わせる顔もないが、傍に入れるならそれで・・・。


「ん・・・?おまえたちだけか?」

ラウンジに入ってきたのは4人。
四聖剣の面々だけだ。
そこにいるはずの肝心な人の姿がない。
四聖剣が彼から離れて動くわけもなく、嫌な予感に胸をかき乱される。

「単刀直入にいう、お力を拝借したい。・・・・・・藤堂中佐が捕虜とされた。」

頭の中が真っ白になる、というのはこういうことを言うのだろう・・・と。

「我らを逃がすため、一人犠牲となって」

ドクドクと耳の奥で血液が流れる音が聞こえた。
咄嗟に強くこぶしを握りこむ。

「仙波大尉たちのせいではありません、私たちが」

「いや・・・元はといやぁ、合流に遅れたのは俺たちだからな」


それで、答えはどうなんだ?というように突き刺さるような促す視線に、ルルーシュはハッと我に返った。
呆然としている場合ではない。

「・・・引き受けよう。」

「本当に?何か裏があるんじゃないの?」

いぶかしむように朝比奈が視線を向けてくるが、ルルーシュに取ってそんなことは瑣末な問題だ。
藤堂ほどの男。
その死は日本人たちに多大なダメージを与えるだろう。
いつか救えるなどというようなものではない。
今、救わなければ奪われてしまうのだ。

母マリアンヌのように、ナナリーの目や足のように。

「裏などないさ、黒の騎士団は正義の味方だからな。」


だから、取り戻す。
今度は必ず・・・


奪われる前に


PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
secret (管理人しか読むことができません)
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
★ カレンダー
04 2025/05 06
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
★ カウンター
★ プロフィール
HN:
ウサギ
性別:
女性
職業:
夢を追い求めて旅をしてます
趣味:
妄想、寝ること、映画
自己紹介:
京都に実家、福岡に在住している学生さんです。
福岡にオタク友達がいなくて偶に鬱々してます。
寂しいと死にはしませんが不貞寝します。
空を自由に飛びたいなぁなんて夢を持っています。
いつかパラグライダーかハンググライダーをする気でいます。
マイペース、ケセラセラを心情に頑張って生きています。
★ フリーエリア
★ 最新コメント
[01/26 胡音]
[11/05 下つ弓張り]
[10/14 Joker]
[10/13 NONAME]
[10/11 ささのき]
★ 最新トラックバック
★ バーコード
★ ブログ内検索
★ アクセス解析

Copyright (c)羽うさぎの巣穴 All Rights Reserved.
Photo material by 空色地図  Template by tsukika

忍者ブログ [PR]