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冬をお題に思いついたら書いてみようなお題です。
第1弾は「もしもの世界の~」設定でルルゼロ?ルル+ゼロ?です。
んではではどうぞ!
::煌めく街::
お決まりのクリスマスソングとイルミネーション。
そんなものにこれまで心を躍らせたことなどなかった。
特に興味もなければ喧騒の町中へ繰り出す理由もなく、人生最期のクリスマスはあってないようなものだった。
いや、今こうして続いているのだから、あれは人生最後などではなかったが。
「ゼロ?」
「ああ、いや・・・すまない。考え事をしていた」
「向こうのことか?」
「・・・ああ、こんな風にクリスマスに町を歩いたことなんて、なかった。」
「まあ、俺も用がなければわざわざこうして出歩くことなんてなかったさ。」
そんな自分たちが、今日はこうして特別用もないのに一緒に町を歩いている。
強いて言うなら、こうして一緒に何もない時間を過ごすことこそが、今日の用事だろう。
「下らない、と思っていたけどな。」
「俺だってそうさ。でも、誰かとみるのは・・・悪くない」
冷たくなった手のひらを重ね合わせて町中にあふれているカップルに混ざって歩く。
誰かとそんな時間を過ごすことが、幸せだなんて、そんなことさえ忘れていた。
明日、クリスマスを迎えれば、このイルミネーションはあっという間に取り外されて新年の準備に取り掛かることになるだろう。
学校は冬休みではあるが、おそらくミレイのことだ。
正月という一大イベントを見逃すはずはない。
事実昨日23日は、「イブイブだけど!みんな明日はデートとかあるだろうから今日クリスマスしちゃいましょ!」ということで生徒会でのクリスマスパーティを行った。
何に怯えることもなく、ただ日々を安寧を過ごすことを許された世界。
ゼロはぎゅぅとルルーシュの手を握った。
「なんだ・・・?」
「いや・・・ちょっと、幸せだと思った。」
ルルーシュが足をとめ、つられてゼロも足を止める。
「ちょっと?」
からかうようなそんな笑みを浮かべている。
自分自身のことだ、いや違うが・・・。
これはわかる、あれだ、心底楽しんでる。
素直に答えるのが嫌・・・というよりも恥ずかしくて、ゼロは顔をそむけた。
「ちょっとだ!」
そのまま先を歩きだすゼロを追いかけてルルーシュも歩き出す。
そうして追いついたところでまた手をつないだ。
そんな、ちょっとした幸せを噛み締める。
ゼロも振り払うようなことはせず、そっと握り返した。
「・・・ちょっとか?」
くつくつと笑うそっくりな顔が憎らしい。
ゼロはもう一度、「ちょっとだ」と答えて煌めく街を見つめた。
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福岡にオタク友達がいなくて偶に鬱々してます。
寂しいと死にはしませんが不貞寝します。
空を自由に飛びたいなぁなんて夢を持っています。
いつかパラグライダーかハンググライダーをする気でいます。
マイペース、ケセラセラを心情に頑張って生きています。